身体がかたくてヨーガ、アーサナ(ポーズ)が辛い!
体の硬さばかり気にしていると、ネガテイブな気持ちになりますか?
では、練習方法を一度確認してみましょうね!!
【アーサナ練習のポイントを整理】
・自分の許容範囲を知ろう
→自分の身体と心理状態に応じて、許容範囲内で行います。
・急がない
→時間をかけて少しずつが鉄則です。長い時間をかけてついた姿勢や動作のくせはすぐには変化せず、時間をかけて少しずつ組み変わっていきます。
・形は重要ではない
→アーサナはの定義は「落ち着く、快適な姿勢、それがアーサナである」
(パタンジャリ『ヨーガ・スートラ』2章46節)
身体的、心理的は落ち着き、快適性を感じられる姿勢で長い時間、1つの姿勢にとどまれることが重要です。体操的な心拍数のあがる激しい動き、疲労を伴う動き、急激な動きは避けます。
・理解する
→じぶんの許容範囲に大して適性に対応する。例えば、足を組む姿勢(パドマ・アーサナ/蓮華座)を無理して両方組まず、片方だけにする→アルダ・パドマ・アーサナ/半分の蓮華座でまずは練習をする→それも難しい場合は、スカ・アーサナ/胡座、安楽座にする。(*両足を組まず、床にクロスで置く)→それもいまいちならヴァジュラ・アーサナ/正座にする。
そして、自分で練習する時は、反対も必ず練習をしてみましょう(右→左、左→右と組んでいく)
など選択し、自分に無理なくフィットするもので練習をはじめていきます。そして今は難しいアーサナも片方ずつ練習。両方を組み替えて練習を続けることでじょじょに変化し、いつの日にかできるようになっていきます。
ヨーガムドラーも動画では両足を組むパドマ・アーサナ(蓮華座)ですが、無理せず、半分のアルダ・パドマ・アーサナ(半蓮華座)かヴァジュラ・アーサナ(正座)で十分です。そして座ることも重要ですが、ヨーガ・ムードラの場合、最初は前曲げでしっかりとお腹に圧力が加わることが重要です。各アーサナのポイントを捉えて練習をしましょう。
・身体の調和を感じる
→アーサナ中は身体に調和を感じられなければなりません。身体の痛みや辛さもよくないですが、「もっともっと伸ばしたい」「形にしたい」という欲も身体の調和を妨げ、心に葛藤を作り出します。「すごく気持ちよくて、ずっとこのままいたいな〜」という感覚が生じると良いです。
・自分の許容範囲内で1日1日繰り返す
→限界をじょじょに乗り越えていくには、反復練習です。体の硬さは1日にして改善されるものではありません。毎日の練習で、少しずつ、1ミリ1ミリのつもりで臨んでいき、その積み重ねがのちに変化をもたらします。急いで焦ると、無理をするので怪我をします。怪我はヨーガの中断になりますし、怪我をしてしまっては本末転倒ですね。目的は形をとることではなく、自分の無理ない許容範囲で、続けることのみです。そして身体から形を作るのではなく、心に落ち着き、快適さを感じることで、身体の反応も変化しますので、ヨーガでは心理状態にアプローチしていく事を忘れないでいましょう。
・気付き
→気付きがないものはヨーガの練習と言えないくらいです。例えば、ねじりのポーズ(ヴァックラ・アーサナ)をとっている、その姿勢の時、自分の身体の感覚に意識が向いていますか?身体の各部分、それらの動き、ストレッチされている感覚、などに気がついていきます。「ここがよく伸びている」「ここが硬いけど今日は気持ちいいな」などいろんな気がつくことがあります。そこから始めて、アーサナでは身体の動き、感覚に気がついていき、プラーナーヤーマでは呼吸に内的な身体の動き感覚に気がついていき、瞑想では、心の動き(作用、状態)に気がついていきます。
・アーサナ中の身体の中に起こっている効果を理解していく
→最初は感じられないかもしれないが、徐々に感じられるようになる。アーサナをしている時、身体の中の機能について理解をしていきます。例えば、アーサナ中、足を上げ下げしている時の血流は最初感じられないかもしれないが、お腹にかかる圧力はわかると思います。感覚を案じることが難しい場合、一定の期間の練習をすることで、徐々に理解ができていきます。
【現実的な改善方法】
・毎日少しずつ練習する
・力の抜きかたを徐々に覚えていく
・動作をゆっくりとする(身体が硬いというより、動きが硬い)*これすごく大事です
・代替え方法でまずはしっかり練習をする(最終形は自分のできる範囲での実践)
・最初は2.3回ゆっくり呼吸をして、力を抜いてから自然呼吸で姿勢(アーサナ)を保つ
(*慣れてきたらこれは徐々に外していった方が良いです。できる人は自然呼吸が良いです)
・腰が硬い方は、座布団やクッションを使い、サポートをしてあげる事をお勧めします。床にじかで座るより、お尻にクッション等を敷く事で、背骨が伸びやすくなります。
・身体が硬い人へのお勧め動画
→「準備運動」関節、靭帯の動きをスムーズにするのでアーサナの前に行うのが良いです。
→身体的にプログラムを行うのが辛いと感じる方は「準備運動+リラックス」「準備運動+プラーナーヤーマ(朝/夜)」なども良いです。それらをしばらく続けて、プログラムの練習へと移行しても良いと思います。
それと、よくお見かけするのは、
「前曲げ(パスチモッタ・アーサナ/背面を伸ばすポーズ)」
膝を曲げて、爪先を掴む方がおられますが、その練習方法は見直します。爪先を無理に持たず、膝やふくらはぎ、無理なく持てるところを両サイドから持って上体を少しずつ前に伸ばして、頭を下に下げていきましょう。
(両脇から爪先でなく、持てるところ、安定して保てるところで保持します)
「ねじり(ヴァックラ・アーサナ/ねじりのポーズ)」
腕をしっかり足の外側にかけられない方は、足の位置を少し前に伸ばして、できるだけ手を深くかけ、背骨を伸ばしてからねじります。手を足の外側にかけることが難しい場合は、外側から抱えてください。
(左:曲げた足を少し前に伸ばした場合、右:外から足を抱えた場合)
最終的には、身体を柔らかくしたい!!!という気持ちが、本当はなお身体をかたく、頑なにしてしまっているところもあります。こうしたい!こうなりたい!あれにしたい!全てこれはエゴの働きになり、ヨーガではこのエゴを弱めていくことも練習に織り込まれています。
アーサナでは身体の調和/ハーモニーを感じていきましょう!
どこにも無理がなくて、快適にその姿勢が取れる方が良いです。少しでも無理をすると、痛みも起きるし、一瞬は保持できても1〜2〜3〜5分と保持することは難しいので、強くバランスの取れた身体を作っていくには、その姿勢に落ち着いて止まることができなければなりません。
【アーサナのゴールとは?】
アーサナのゴールは、身体がグニャグニャになったり、足をパッカリ開いて開脚したり、すごい姿勢をとることではないのです。床から背骨を自然なカーブで立て、首頭を真っ直ぐにし、垂直に保ち、安定する坐法(最終的には瞑想用の坐法)で、両手を膝に上に置き、
・頭〜両腕を伸ばして、両膝に手を置いた姿勢・・・三角形
が最終形です。姿勢の安定により、心理的な安定を得ます。そしてこの姿勢で20分くらい安定して快適に座ることができれば良いです。これがアーサナから先の、プラーナーヤーマ(呼吸法)や、瞑想の準備へと繋がっていきます。
形や最終ポーズばかり追わず、今の自分の適切な心地よい範囲を探求していきましょう。
そして自分の最終ポジションまでのプロセスを大切にしてみてください。
そして動画の解説プログラムでしっかりと各アーサナのポイントを何度も見て、理解していきましょう。
どうしても自分の状態にどうしていいかわからない方は、質問くださいませ。
今の自分が快適に感じられることに意識をむけて、今日もヨーガをしましょうね!